分譲マンションには、「管理規約」と「使用細則」という、マンションのルールを記したものが存在します。

マンションの「管理規約」と「使用細則」は、何が違うのでしょうか?

どちらも、マンションに住む住民同士が快適な生活ができるように、決められているルールですが、具体的に、「管理規約」と「使用細則」の違いを理解している人は少ないと思います。

その為、ここでは、「管理規約」と「使用細則」の違いについて紹介します。
 

「管理規約」と「使用細則」の違いとは?

ここから「管理規約」と「使用細則」の違いを紹介します。

 
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基本的な違いとは?

「管理規約」は、マンションの憲法とも言われ、基本的なルールが規定されています。それに対して、「使用細則」は、より具体的なルールが記載されています。

目的

管理規約

マンション管理に関する基本的なルールを制定しています。

使用細則

マンションでの生活における、日常的な注意事項や専有部分、共用部分の使い方など、より詳しいルールが記載されています。

範囲

管理規約

  • 管理規約の目的
  • 専有部分と共用部分の範囲
  • マンションの管理の方法
  • 費用の負担について
  • 役員の決め方
  • 総会の開き方
  • 管理組合の会計

使用細則

  • 集会場の使用のルール
  • 管理費の滞納時の督促のルール
  • 駐輪場や駐車場のルール
  • ペットの飼育のルール
  • ゴミの分別に関するルール
  • 騒音に関するルール
  • リフォーム時の届出などのルール
  • 専門委員会の設立方法
  • 専門委員会の運営方法

改正のルール

管理規約

区分所有者の4分の3以上の同意がある場合

使用細則

過半数の同意がある場合

 
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管理規約とは?

管理規約は、マンションの憲法のような役割があります。管理規約は、マンションの管理組合の住民が快適に生活するために、お互いに守るべきルールです。また、マンションの管理運営で、守らなければならない基本的な約束ごとも決められています。

管理規約は、基本となるマニュアルがある

マンションの管理規約を作る時には、一般的に国土交通省が公表している「マンション標準管理規約」をベースにし、それぞれのマンションや地域の事情に合わせて修正したものを、マンションを作る時の開発業者が作ります。

管理規約の基本とは?

管理規約は、「区分所有法」という法律を基本とし、

  • 専有部分と共用部分の範囲
  • 管理組合の業務
  • 理事の職務や役割
  • 費用に関して

と言ったようなことを定めています。

マンションの問題は管理規約に従い処理する

マンションに住む、区分所有者の苦情やトラブル、要望などは、基本的に、理事会が、管理規約に従って運営します。

 

「使用細則」は、暮らしのルール

マンションは、管理規約に基づいて決められているルールにしたがい運営されます。管理規約をさらに、具体的に、細かくしたのが「使用細則」で、住民が共同で生活するマンションの細かいルールが規定されています

「使用細則」は、管理規約を補うもの

管理規約は、マンションの憲法と言われます。憲法だけでは、具体的な生活で使えるルールにはなりません。マンションで生活するうえで、

  • トラブルを予防する方法
  • 暮らしやすい環境を作る
  • ゴミの分別のルール
  • ペットの飼育の決まり
  • 放置自転車への対処

と言ったような、それぞれのマンションの事情に合わせた細かく決められています。
 

区分所有者以外の住民、全員が守るルール

「管理規約」と「使用細則」は、分譲マンションを所有している区分所有者だけではなく、同居している人、賃貸として住んでいる人、全員が守る義務があるルールです。

 
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管理規約と区分所有法の関係

マンションの管理規約は、区分所有法を基本としつつ、各マンションが管理規約を作ります。

その為、区分所有法の規定が優先されます。ルールによっては、管理規約での規定があっても、区分所有法の方が優先されるケースもあります。

区分所有法が管理規約より優先されるモノ

区分所有法が管理規約よりも優先されるのは、

  • 管理規約の設定や変更、廃止
  • 共用部分の変更
  • 建て替え

などの、マンションに関して重大な事項については、管理規約の定めよりも、区分所有法の方が優先されます。

区分所有法として、管理規約で、別段の定めが出来るモノ

区分所有法にルールの規定があったとしても、管理規約で、特別に設定できるのは、
費用負担の割合について
共用部分の割合について
総会の議長について
普通議決権の要件について
といったようなルールは、管理規約で別段の定めが出来るようになっています。

特に区分所有法を気にせず管理規約で決めれるモノ

管理規約において、任意に決められる項目としては、

  • 管理組合の名称
  • 事務所の場所
  • 理事の選任方法
  • 会計担当者の選任方法
  • 監事の選任方法
  • 理事の人数
  • 理事の任期
  • 会計年度の開始
  • 管理費用の徴収方法

などのようなモノがあります。
 

まとめ

管理規約は、基本的なルールを決める憲法のようなモノです。それに対して、使用細則は、より具体的なルールです。これらの規定は、区分所有法が強制的に優先される条項以外は、管理規約や使用細則で、管理組合で自由に改正することができるようになっています。

ただし、最初に管理規約を作るのは、多くの場合、マンションを建てた業者が、国土交通省が作っている「マンション標準管理規約」をベースにして作っているので、基本的な部分というのは、どこのマンションでも似たようになっていることが多いと思います。

 
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