マンションの居住者の高齢化対策は、どうしたらいいのでしょうか?
- 居住者の高齢化対策は?
- 半数以上が高齢者?
- 管理組合はどうする?
- 統計情報をチェック!?
- とれる対策は?
今後、ますます高齢化が進んでいく日本ですが、これは分譲マンションに住む居住者の高齢化という問題にもなります。
ここでは、マンションの居住者の高齢化の現状を理解した上で、マンション管理組合として、どのような心づもりでいるべきか?、どのようなことを意識しておく必要がるか?、どのような対策がとれるのか?といった点を紹介します。
居住者の高齢化が進んでいる現状
現在は、マンションに住む居住者の高齢化が進んでいます。では、具体的に、現状は、どうなっているのでしょうか?
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マンションの高齢化の現状とは?
国土交通省が、平成25年(2013年)に行った「マンション総合調査」を見ると、マンションに住む60歳以上の世帯主の割合が増加しています。
これに対して、40代以下の世帯主は減少しています。60歳以上の世帯主は、平成25年度で半数なので、今は、さらに高齢化が進んでいることでしょう。
居住者の高齢化で、マンションに永住希望者が増えている
マンションの居住者が高齢化するに伴い、永住意識が増しています。実際に、平成25年度の調査では、区分所有者の約半数のが、終の棲家は、今住んでいるマンションだと考えています。
マンションで高齢者が増えると、何が問題なのか?
高齢になると、若い時と比べ自由に体が動かずに、一人でできることが減ったり、引きこもりがちです。
孤独死も増えている
さらに、高齢者の「孤独死」が13%のマンションで発生しているとも言われています。
修繕積立金が不足することも
また、居住者の高齢化に伴い、収入が年金だけになり減ったことで、修繕積立金の滞納にもつながります。
管理組合は、「修繕積立金が不足」すると、マンションが老朽化した時に、大規模修繕工事のための積立資金が不足し、工事ができずに、マンションの老朽化が進みます。
この為、マンションの居住者の高齢化対策が大切になります。
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マンションの高齢化の対策とは?
マンションに永住を希望する高齢者が増えるにしたがい、マンション管理組合の理事会でも、何かしら対策をとらないと「孤独死の増加」や「修繕積立金の滞納、不足」といったことになる可能性がでてきます。
具体的にできる対策
具体的に、マンションの高齢化対策として出来るのことは
- マンションのバリアフリー化
- 管理名簿の作成
- コミュニケーションがとれる機会を増やす
- 相互扶助の会を作る
- 地域のボランティアと連携する
このように、ハード面、ソフト面での対策が、管理組合としてもとることができます。
マンションのバリアフリー化
マンションの修繕が必要になったら管理組合は、修繕工事を行います。
何かしら改修工事を行うときに、
- 階段に手すりをつける
- エントランスにスロープをつける
- 暗くて転倒の可能性がある場所の照明を明るくする
- 転倒しそうな部分を改修しておく
- 車イスなどバリアフリーに配慮する
などのバリアフリー化についても検討しておくと良いです。
管理名簿の作成
「高齢者の孤独死」が問題になっていますが、今後、高齢者の増加とともに増えて行くことでしょう。また、隣に誰が住んでいるのかも分からないほど、住民同士の関係が希薄化するマンションも増えています。
この為、管理組合が、誰がどの部屋に住んでいるのか?名簿の作成を義務化しておくと、一人暮らしの高齢者を把握することができます。
名簿を作成しておくことで、もしも、大災害が起こった時の人員の把握にも役立ちます。また、マンションでの行事を行うときに参加の有無の確認や、声を掛けやすくなります。
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コミュニケーションがとれる機会を増やす
管理名簿を作っても、マンション内ですれ違った時に、挨拶さえしないような関係では、もしもの災害時に助け合うのも難しくなります。
このため、総会や防災訓練などのマンションの行事を行った後、懇親会をひらいて、住民同士でコミュニケーションがとれる環境を作るのも大切です。
管理組合が積極的にコミュニケーションがとれる場を準備することで、住民も安心して参加しやすくなります。
相互扶助の会を作る
マンションの居住者間で、互いに助け合える「相互扶助の会」のような仕組みを作るのも、高齢化対策に効果的です。
これはボランディアにせず、サービスチケットを購入してもらい、チケットの売り上げの何割かは、サービス提供者に謝礼として渡し、残りを相互扶助の会の運営費用に回します。
サービスは、「部屋の掃除」「病院への付き添い」「買い物の付き添い」「大きなゴミのゴミ出し」など、お手伝いしやすいモノを、割高ではないチケットで行います。
このような扶助の会があることで、マンションの居住者同士が、お互いに仲良くなり、マンションの状況が把握しやすくなります。
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地域のボランティアと連携する
高齢者へのボランティア活動をしているグループに集会場(会議室)を開放することで、管理組合と一緒になって、高齢者の支援をすることもできます。
管理組合だけでは全ての対応は難しい
マンションの管理組合だけでは、高齢者への対応をすべて行うのは難しいです。その為、「相互扶助の会」や「ボランティアとの連携」など、マンションの内外の人と連携することで、よりシッカリとした対応が可能になります。
まとめ
マンションの住民の高齢化対策は、スグに出来るモノとスグに出来ないモノ、色々とあると思います。
しかし、ここで紹介した内容を参考に、取り組めることから順番に試すことで、マンション内のコミュニケーションが増え、その結果、「老人の孤独死の減少」「修繕積立金の対応の減少」といったことにもつながります。
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